2017.09.02
日本から発信された食品の三次機能
-希少糖からみるその歴史と展開-
日 時:平成29年9月2日(土)
場 所:星が丘キャンパス 生活科学部棟 B108
松谷化学工業株式会社 主任研究員の飯田哲郎氏を講師に迎え、生活科学研究科の講演会が行われました。司会は大学院生活科学研究科 研究科長の内藤通孝教授が引き受けて下さいました。飯田氏は日本の「希少糖」研究の第一人者です。希少糖(rare sugar)は自然界に存在量の少ない単糖のことで、 その存在意義がわかりませんでしたが、香川大学の何森健教授により希少糖を生産する酵素系が発見され、希少糖の大量生産が可能になりました。希少糖の食後血糖上昇抑制作用・脂肪蓄積抑制作用・動脈硬化予防作用・血圧上昇抑制作用・抗酸化作用などのさまざまな研究結果が飯田氏から紹介されました。現在、すでに私たちが食べている多くの食品に使われていることにもビックリしました。今後、メタボリックシンドローム対策に期待されている新たな機能性素材として注目されています。そして、現在、特定保健用食品として申請中です。参加者は、生活科学研究科修了生および研究科、学部在学生の40名でした。講演終了後、多くの質問もあり、修了生、在学生にとって有意義な時間となりました。
下野房子